シャーリングとは何ですか?

シャーリング生地とは、パイル生地の片面の輪奈をカットした生地です。両面共にパイルを出した状態で織った後に、片面のみ専用の大型機械でカットして作ります。またシャーリング加工とは、このカットする加工のことをいいます。そのため、織り目方(重さ)に比べ、カットされた分、仕上がり目方は減ります。

shirring

つるつるすべすべした肌ざわりが得られるのと、何より表面がパイル状の物と違って整うため、プリントされたデザインが鮮やかに見えるのが特長です。

シャーリングしたタオルとパイル状タオルの吸水性の違いについてよく言及されますが、実際の体感的な違いは、シャーリングをするかしないかよりも、各工場の作業工程の違いによるものです。弊社では製織後のシャーリングを想定した行程を採用し、吸水性にも配慮しています。

シャーリングタオルはなぜ生まれたか

元々日本のタオルは業務用途(ホテルや飲食店用、量販店への卸売りなど)もしくはギフト用途(家庭用、プレゼント用、満中陰志)に使われる事を目的として製造されてきました。その中、シャーリング加工のタオルはギフト用途を目的として生まれました。単純に毛足が揃うので、見た目が良い、高級感が増すというのが主だったことだと思います。当然プリント加工もギフト用として行っていきますが、明らかにパイル素材(ループ素材)よりもシャーリング加工のタオルの方が鮮やかにデザイン表現されたわけです。ギフト需要(主に満中陰志の風習)が減るに従い、プリント専用素材として色が強くなってきました。

この記事を書いた人

藤田昌己
藤田昌己
奥京都である福知山市でタオル製造を行っているタオル工場で育つ。タオル製造をはじめてから3代目にあたる。
小さなタオル工場ならではの製品づくりに、日々奮闘しています。運営に携わりつつ、現場での作業も行っています。
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