色落ちについて

色は落ちにくいように加工していますので、極端な色落ちはありません。しかしまったく落ちないというものでもありません。基本的に、人工的に付けた色はいずれ落ちるものだからです。とはいえ素材の組み合わせなどの研究の成果によって徐々に洗濯堅牢度は増し、洗濯後の色落ちはかなり少なくなっています。

色は落とそうとすれば落ちる

色落ちがするのではないかと故意に確かめようとすると、それは方法により、いつまでたっても確認出来る場合もあります。元の素材に後から色をつけていますので、色を落とそうとする行為を行えば落ちていきます。またそれは濃色プリントであるほど確認しやすくなります。現在は素材上への色残りは多いため(洗濯堅牢度が高い)、素材上の色が極端に薄くなるということは無くなってきています。

洗濯堅牢度と風合いの関係

顔料プリントの場合

ソフトな風合いと少ない色落ちは、両立しにくい面があります。タオル製品の顔料プリントでは、色によって風合いが変わるという特性があります。顔料をしっかり定着させると風合いが固くなってしまうので、製造者それぞれの材料バランスによる部分が大きな肝となります。

もちろんいきなり柄が消えるなどということはありません。洗濯回数を重ねるにしたがって、徐々に色は薄くなっていく可能性をもちますが、これは使用する洗剤(後述)や洗濯の環境によって変わることでもあります。最近は改良により良くなってもいます。

またタオルは日用品ですから、人体や環境への影響に配慮する必要があり、どんな素材を使っても良いということにはならず、顔料は環境負荷の少なさから見直されている素材となります。(関連記事:顔料プリントとは)。

染料プリントの場合

染料プリントは、プリント後に高温蒸と洗いの作業が加わりますので、製品が出来た状態が余分な色が落ち切っている状態です。よって通常の使い方をしている分には色落ちのトラブルは少ないです。ただし、反応染というくらいの染め方です、科学的な変化に弱い特性は仕方ありません。プール塩素は化学変化により色落ちを誘発したりしやすいですし、長時間白物と一緒に洗濯機の中に濡れたままで放置などは移染の可能性が増します。一度移染してしまうと落ちにくくなります。常識的な使い方をすれば非常に風合いの良い状態が保てます。

色落ちと洗剤の関係

色落ちで問題になりやすいことに、洗濯時に使われる洗剤との兼ね合いがあります。洗剤はどんどん良くなり、テレビコマーシャルでも「白さきわだつ」など汚れが落ちて当たり前のものとなっています。これが色物の場合、色まで落としてしまうこともあります。洗濯に関して詳しくはこちらをご覧ください。

新品のタオルについて

未使用新品のプリントタオル製品(特にベタプリント製品)は、汗などの水分または摩擦によって余分な色が落ち、服などに色移りする可能性がありますので、洗ってからの使用をお勧めします。仮に、付いてしまっても使用しているのが顔料素材の場合、移染してしまうことは考えにくく、洗うと落ちる事が多いです。これは定着しなかった色は再度は特殊な加工を行わないと定着しない素材特性によります。一方、染料プリント製品の場合、洗いの加工が行われているため、素材の上に余分な色が大量に残っているとは考えにくいですが、初めは単独で洗うことと、長時間濡れたまま他の物と重ね合わせて放置すると移染してしまう可能性もありますので注意が必要です。